平均年産が順調な年で7000本程度、平均的な年産は約6000本程度と極めて希少性が高く「世界で最も高値で取引されるワインのひとつ」と言われています。
市場では「ブルゴーニュの赤い宝石」とも呼ばれ、ワイン好きなら一度は飲んでみたい夢の銘柄です。
値段もその名にふさわしく、30万~100万円以上。
特に「当たり年」と呼ばれるヴィンテージ物は、お金を積んでも入手困難なコレクターズアイテムと化しています。
どんなにベテランなソムリエでも「ロマネ・コンティ」だけは口にする機会がなかなかないそうです。
確かに1本で家財道具や車が買えてしまうような値段ですから自分の勉強だけに買う事はできないでしょう。
もちろんワインスクールでも教材として取り扱える代物ではありません。
稀に「ロマネ・コンティを味わう会」のようなものの末席に参列する事もできなくはないですが、コネと費用が必要な場合が多く希望者全員が参加できるわけではありません。
フランスならともかく、日本での会合そのものが希少であったりします。
かくして、高級ワインのステータス「ロマネ・コンティ」は誰もそれを口にする事はないまま、飲んだ人の意見を参照に、ああだった、こうだったと語られる「幻の高級ワイン」となってゆくのです。
ここまで伝説化してしまうと「ロマネ・コンティ」は実在するのか?
とまで話が飛躍してしまいそうですが、そんなことを言ってしまっては、毎年熱心に最高級ワインを作り続けているロマネ村の人が悲しんでしまうでしょう。
「ロマネ・コンティ」はロマネ村にある「ロマネ・コンティ」の名前の畑で採れたブドウで造られています。
その面積は1.81ヘクタール。この区画しかないので、豊作だからたくさん造れる、というものでもないのです。
ちなみにブルゴーニュ地方全体のブドウ畑が26,000ヘクタールですから、どれほど希少化おわかりいただけるでしょう。
もし奇跡的に「ロマネ・コンティ」を味わう機会に恵まれたら、生涯忘れられない体験となるかもしれませんね。