伝統的なブルゴーニュワインの産地、シャンベルタン。
数々の名家がそろうこの地で、最も尊敬を集めるドメーヌが「アルマン・ルソー」です。
シャンベルタンのワインを語る前に、創始者である「アルマン・ルソー」の歴史に触れなければなりません。
18世紀初頭、心ないネゴシアン(ワイン卸売業者)たちによって、不正なワインのブレンドが横行し、ブルゴーニュワインの質が落ちたとささやかれた時代がありました。
アルマン・ルソーは仲間達と結託し、当時は商売上の慣習でタブー視されていた、醸造元で瓶詰をする「元詰め」を実現させ、それを流通させることによりブルゴーニュワインの評判を元の通りにしたのでした。
現在のアルマン・ルソーは孫のエリック氏が引きつぎ、高品質のブルゴーニュワインを生産し続けています。
アルマン・ルソーは1970年代後半~1980年代前半にかけてスランプに陥った時期がありましたが、1985年に大成功し、見事その名前を復活させました。
現在では「アルマン・ルソー」と言えばシャンベルタン村にあるドメーヌの中でも最高の地位にあると言っても過言ではないでしょう。
そんなアルマン・ルソーの畑はブドウの樹の平均樹齢が45年以上になることでも知られています。高齢なブドウの樹の果実を使い、伝統的な手法で造られるワインは、凝縮感があふれつつも決して重くはなく、その風味はとてつもなくエレガンスです。
もちろん、伝統的であるばかりでなく、設備投資にも惜しみなく資金を投入し、常に上質なワインを造る為の努力を怠っていません。
ブルゴーニュワインを守った英雄の子孫は、今も粛々と上質のワインを造り続けています。