「シャトー・コス・デストゥルネル」はポイヤックのラフィットを見下ろす高い丘にあり、その丘陵地上部は水はけが良い土壌で知られています。
深い砂礫質の土壌は常に密度が高く、それによって肉厚なワインが生み出されるのです。
シャトー・コス・デストゥルネルにはメルロー種のブドウが多く配分されていて、ワインの風味に広がりを与えています。
畑面積は64.8ヘクタール。
年間25万本が生産され、素晴らしい品質を持つスーパーセカンドとして、ワイン愛好家から親しまれています。
ラベルはアジア風のシャトーの外観を写したもので、どことなくエキゾチックな風合いなのが特徴です。
一見異彩を放つこのアジア風なシャトーですが、創業者であるデストゥルネルがインドで売れ残ったワインを持ち帰り「インド帰りのワイン」として販売し、話題を集めた事に由来するという、ユニークなエピソードがあります。
もともと古くからあるシャトーですが、とりわけ1982年から素晴らしいワインを生みだしはじめ、一気に格付け一級に肉薄しだしました。
2001年以降はさらに素晴らしいワインを生産し続けているので、新しいヴィンテージが発表されれば、すぐに売り切れとなってしまうのも納得です。
「シャトー・コス・デストゥルネル」のコスは「砂利の丘(コス)」の意味を持ちます。
それに創始者の名前である「デストゥルネル」が付けられました。
この小石の丘にはメルロー種のブドウが多く植えられ、エレガンスさ素晴らしい調和を持つサンテステフらしい力強いワインを生み出しています。
シャトー・コス・デストゥルネルの特徴として、オフビンテージでも高い品質を維持しており、タンニンを多く含んでいるので息の長いワインとしても楽しまれています。
市場にはまず流通しないため、世界中のワイン愛好家が恋焦がれて探し求めているワインでもあります。
創始者の代よりオーナーは何度か変わりましたが、伝統への健全な敬意を保ちつつ、革新的な手法も受け入れつつワインを造り続けている良心的なシャトーでもあるのです。
はずれが少ないワインなので、是非一度試してみるのはいかがでしょう?