「シャトー・シュヴァル・ブラン」はサン・テミリオン地区では2つのシャトーにしか許されていない「サン・テミリオン・プルミエ・グランクリュ(第一特別級A)」として格付けされており、その中でも単独トップの地位を築いています。
シャトー・シュヴァル・ブランは「シャトー・ペトリュス」や「シャトー・ル・パン」などを生み出すポムロール地区との境界線に位置し、その土壌は「カベルネ・フラン種」に適した砂礫層という、ボルドーでも珍しい地層となります。
そのため、シャトー・シュヴァル・ブランではカベルネ・ソーヴィニヨンよりも、カベルネ・フランの割合が多く、粘性のある独自のテクスチャを生み出しています。
その味わいは「ボルドーで最も深遠なワイン」と著名なワイン評論家が評すほどで、瓶詰された時点でも美味しく飲めると言われています。
最高のヴィンテージの年ならば、長期にわたってその質を保つことのできる能力を備えている非常にポテンシャルの高いワインです。
「シャトー・シュヴァル・ブラン」の名前は「白い馬」。
フランスブルボン王朝の創始者、アンリ4世が現在のシャトーのあった場所を白い愛馬と乗馬する時の乗り継ぎ場にしていた事から由来するそうです。
「白い馬」の名を持つ赤ワインは、深いルビー色を持ち、完熟度の高い味わい、強い粘性のあるテクスチュア、ビロードのようなタンニンとシルキーな舌触りが、特級である存在感を示します。
本数も「シャトー・オーゾンヌ」を遥かに上回る約90,000本で価格も若干控えめと、特級ワインと呼ばれる割には、意外と手に入りやすいお手頃ワインでもあるのです。
もちろん、最良のヴィンテージであれば、その値段は倍にも跳ね上がります。
日本では「干支」にちなんで、午年の時によく出回るワインでもあるそうです。
干支の年にちなんだヴィンテージを探すのも面白いかもしれませんね。