DRCエシェゾーの畑は、かの「DRCロマネ・コンティ」の畑と「クロ・ド・ヴィージュ」の間に位置します。畑の広さは4.67ヘクタールで年間1300ケース、本数にすると約2万本のワインが製造されています。
この4.67ヘクタールの畑は全て賃貸としており、DRC専属の畑ではないそうです。
そのため多数の造り手が存在し、その分味にバラつきがあると評される事がります。
しかし、特級畑のピノ・ノワールから造られるその味わいは、酸味とタンニンのバランスが完璧に保たれたワインで、DRCブランドのワインの中では最も早熟で早くから楽しめるという特徴を持ちます。
よく「グラン・エシェゾー」と混同される事がありますが、畑の性質などが違う為、出来上がるものはどちらも違う種類のワインとなります。
しかし、「エシェゾー」の優しさと気品のあるその官能的な味わいは「グラン・エシェゾーの弟」と称される事もあるようです。
「エシェゾー」の名前の歴史を紐解くには2世紀までさかのぼります。
元は小さな集落を意味する「シェゾー」に由来していると言われ、東を向いた緩やかな粘土質の斜面がピノ・ルノワールの栽培に合っていたようです。
ちなみにブルゴーニュワインを語る上で良く出てくる「ピノ・ノワール」ですが、基本的に1760年代のブルボン王朝の名家DRC社の名前の由来ともなっている「コンティ公爵」時代から植わっていたブドウの樹の直径の子孫のみを使うという縛りがあります。
栽培方法も非常に特徴があり「畑から採れたものは畑に返す」方式で、肥料は剪定の際に切り取られた枝と、発酵後の搾り粕で造った”たい肥”のみを使うそうです。
ブドウづくしで徹底していますね。
鶏の内臓料理やパテ料理、チーズならウォッシュタイプのポンレベックやエポワースが良くあうでしょう。
長い歴史に思いをはせながら、早熟なワインを楽しむのもまた一興ですね。