「DRCリシュブール」の畑は「ロマネ・コンティ」の畑の北側にあり、ブドウ畑の斜度や方角が類似しています。
リシュブールの畑は「ロマネ・コンティ」や「ラ・ターシュ」のようなモノポール(単独所有)ではなく、リシュブールの一つの畑に複数の所有者が存在します。
その中でDRC社は比較的広い土地を所有しており、DRCリシュブールは3.51ヘクタールの畑から年間1000ケースのワインが造られています。
ちなみにリシュブールはDRC社所有の畑の中でもブドウが成熟するのが早く、ロマネ・コンティの畑に次いで2番目に収穫されるそうです。
リシュブールと言えば「百の花の香りを集めてきたような香り」と評される華やかな味わいと香りが特徴です。
リシュブールの畑には粘土鉱物が多く含まれており、温かさと粘土質が特別な味わいを生み出しているとも言われています。
「ラ・ターシュ」の味が「力強さ」と言われるなら「リシュブール」は「エレガントさ」として評される事が多いです。
その特徴的な華やかさと「絹が滑るような精妙な舌触り」は熟成が進むにつれて官能的な艶やかさで生み出してくれます。
まさにリシュブールの名前の由来となった「リシュ=濃厚」「ブール=豪村」にふさわしい極上のワインに仕上がっています。
「リシュブール」と言えば有名なのが「週刊モーニング」で連載中の「神の雫」という漫画のワンシーンです。
「お花畑のようなワイン」の例え通り、登場人物がリシュブールを口にした瞬間、一気にお花畑に囲まれるような描写で表現されています。
実際にこのシーンのような体感をしたくて、リシュブールを求める人も増えたとか。
確かに、リシュブールは熟成前の若い段階ですでに爆発的と言ってよいほどの強い香りを放つ特性を持ち、その状態をキープしたまま熟成するので、開花した時のパワーは計り知れないと多くの人が語っています。
ジビエ料理や強いチーズなどの個性的な料理を邪魔しない味ですが、ワインだけでも十分堪能できる代物です。
もちろん、漫画のように目の前にお花畑が現れるわけではありませんが、百花繚乱の官能的な味わいは堪能できる事間違いなしです。