「ハーラン・エステート」はナパ・ヴァレーのオークヴィル地区にあるワイナリーで、1984年、不動産業者だったビル・ハーラン氏によって起業されました。
ハーラン氏は「私の使命は最高の品質と偉大な長命を持つワインを一貫して生産することだ…要するにカリフォルニアに一級シャトーを創ることだ」と言っていました。
実際に出来上がったワインは、点が辛い事で有名な著名なワイン評論家も100点をもらったという事で瞬く間に評判が広まり、デビュー当時ですでに「カリフォルニアの最高峰ワイン」となっていたのです。
「ハーラン・エステート」はブドウの手摘み収穫、細心の注意を払った選果などで、ブドウを選りすぐり、わずか1000ケースほどしか生産されません。
そのほとんどがナパ・ヴァレーから出ないとう超希少ワインですが、世界では日本を含む22カ国の国のみ輸入が許されています。
許されている、と言っても一定数が確実に入荷するのではなく、ヴィンテージによっては日本への割り当てが0本という年もあり、市場へ出回るその少なさから「カルトワイン」とも呼ばれています。
ちなみに初ヴィンテージの時の輸入量は10ケース。
わずか120本のみであったと言います。
その味は、黒に近い色調でパワーあふれる濃厚なワインでありながら、驚くほど柔らかなタンニンがなめらかで、その中でしっかりした酸がエレガンスさを醸し出しています。
まさに「ボルドーのクラシックワイン」そのものの味わいで、創始者が言っていた言葉は現実となっているのがこの一例でよくわかります。
お金を積んでも輸入本数がゼロ、という年もあるので、出会えたら即抑えたいワインであるのは確かです。