「シャトー・ペトリュス」と聞けば世界の愛好家が目の色を変えて我が手中に収めようとするほど有名なワインであり、また、ボルドーワインの中では最も高価な赤ワインとしても知られています。
生産本数は4500ケースほどで決して多くはなく、1本の値段が30万以上もするので別名「ポムロールの王」とも言われています。
1889年にパリの万国博覧会で金賞に輝いた時から、上流社会のステータスシンボルとなりました。フランスワインの長い歴史の中で、わずか100年で最高価格のワインと評されるのはまさに奇跡なのだそうです。
「マッセート」を醸造しているワイナリー「オルネライア」は「サッシカイア」「グラッタマッコ」と並び「トスカーナの三大ボルゲリ」と言われています。
「サッシカイア」は「スーパータスカンワイン」で知られていますが「マッセート」もまた「ワイン法に縛られないワインづくり」にこだわるスーパータスカンなのです。
イタリアではワイン法での造り方ありきという考えが蔓延し、「国の法律」という殻を破らないと、品質の高いワインが造り出せない状況にあります。
その為、マッセートはイタリア国内での格付けは「テーブルワイン」を意味する最下層の「ヴィノ・ダ・ターヴォラ」に位置付けられています。
しかし、マッセートは年々品質の高いワインを生みだし、点辛い著名なワイン評論家から高評価を得て「スーパータスカン」の仲間入りを果たしたのです。
「マッセート」はメルロー種100%のワインです。
その味わいは「圧倒的な完成度」と言われ、プラムやブラックベリーの黒果実感、ミルクチョコレートを思わせるブーケ、ブラックオリーブを感じさせる深い味わいと、クリーミーな舌触りが特徴です。
このワインを生みだした「オルネライア」の創始者は、元々カリフォルニアにワイナリーを創設する予定でした。しかしカリフォルニアワインの重鎮より
「あなたの所有するボルゲリには、サン・テミリオンとポムロールの土壌、そしてカリフォルニアの気候を持っている。なぜカリフォルニアに畑を買う必要があるんだい?」
と言われ、その一言でボルゲリにワイナリーを創設したそうです。
果たしてその素晴らしいボルゲリの地は「マッセート」というスーパータスカンのワインを生みだす結果となりました。
マッセートは気象状況やブドウの育成状況に合わせた生産計画をし、年間30,000本のみの限定販売となっています。
フランス、アメリカ、イタリア、三か国の要素を併せ持つ奇跡のワイン。
もし入手する事ができたらとてもラッキーですね。